ランサムウェア(Ransomware)とは?

投稿者: | 2024年12月3日

ランサムウェア(Ransomware)は、データを暗号化したり、システムをロックしたりすることで使用不能にし、その解除と引き換えに身代金(Ransom)を要求する悪意のあるソフトウェア(マルウェア)です。
この身代金は通常、追跡されにくい暗号通貨(例:ビットコイン)で支払うことが要求されます。


1. ランサムウェアの特徴

  1. データの暗号化
    • ファイルやデータを暗号化し、使用不能にする。
  2. 身代金要求
    • 暗号化の解除キーやシステム復旧のために金銭を要求。
  3. 攻撃対象の多様性
    • 個人のPC、企業のネットワーク、政府機関、医療施設など幅広い対象を狙う。
  4. 巧妙な感染手段
    • フィッシングメール、脆弱性の悪用、リモートデスクトッププロトコル(RDP)を介して感染。
  5. 二重脅迫
    • データを暗号化するだけでなく、盗んだデータを公開する脅しを追加する場合もある。

2. ランサムウェアの種類

種類説明
暗号化型ランサムウェアファイルを暗号化し、解除のために身代金を要求。
ロック型ランサムウェアデバイスを完全にロックし、操作を不可能にする。
データ漏洩型ランサムウェア暗号化後にデータを盗み、公開することでさらなる金銭を要求。
マルチエクステーション型暗号化だけでなく、後続のマルウェアをインストールしてさらなる被害を与える。

3. ランサムウェアの感染経路

  1. フィッシングメール
    • 添付ファイルやリンクを介して感染。
  2. リモートデスクトッププロトコル(RDP)の悪用
    • 不正なリモートアクセスを通じて感染。
  3. ソフトウェアの脆弱性
    • アップデートされていないアプリケーションやOSを攻撃。
  4. マルバタイジング
    • 悪意のある広告をクリックすると感染。
  5. USBデバイス
    • 感染したUSBメモリを介して拡散。
  6. ドライブバイダウンロード
    • 悪意のあるWebサイトを訪問するだけで感染。

4. ランサムウェアの影響

4.1. 個人ユーザーへの影響

  • 写真や文書など、重要な個人データが使用不能に。
  • 復旧費用の負担。

4.2. 企業・団体への影響

  • 業務停止や顧客データの喪失。
  • 信用低下および法的リスク。
  • 高額な身代金の支払い。

4.3. 社会への影響

  • 医療施設や公共インフラの機能停止。
  • 国のセキュリティに対する脅威。

5. 有名なランサムウェア攻撃の事例

事例名概要
WannaCry(2017年)Windowsの脆弱性を悪用し、150カ国以上で大規模感染。
Petya/NotPetya(2016/2017年)暗号化と破壊を目的とした攻撃で、ウクライナの企業や公共機関が被害。
Ryuk特に企業や医療機関を狙い、数百万ドルの身代金を要求。
Maze暗号化に加え、盗んだデータを公開すると脅迫。
REvil/Sodinokibiサプライチェーン攻撃を通じて広範囲に感染。

6. ランサムウェア対策

6.1. 個人ユーザー向けの対策

  1. セキュリティソフトの導入
    • ウイルス対策ソフトでリアルタイム保護。
  2. バックアップ
    • 定期的に重要データを外部ストレージやクラウドに保存。
  3. 怪しいリンクをクリックしない
    • 不審なメールやWebサイトを避ける。
  4. ソフトウェアの更新
    • OSやアプリを常に最新状態に保つ。
  5. 強力なパスワードの使用
    • パスワード管理ツールを活用し、強力なパスワードを設定。

6.2. 企業向けの対策

  1. セキュリティ教育
    • 従業員にフィッシングメールやランサムウェアのリスクを教育。
  2. ネットワークセグメンテーション
    • ネットワークを分割し、感染拡大を防止。
  3. 侵入検知システム(IDS)/防止システム(IPS)
    • ネットワークトラフィックを監視し、不正アクセスをブロック。
  4. バックアップ戦略
    • オフラインおよびオフサイトバックアップの確立。
  5. ゼロトラストアーキテクチャ
    • 全てのアクセスを常に検証。
  6. 脆弱性管理
    • 定期的なシステムのセキュリティチェックとパッチ適用。

7. ランサムウェアに感染した場合の対処法

  1. システムの隔離
    • 感染デバイスをネットワークから切断し、拡散を防ぐ。
  2. バックアップから復元
    • 最新のクリーンなバックアップを使用してデータを復旧。
  3. 専門家への相談
    • セキュリティ専門会社に相談し、感染経路や影響範囲を調査。
  4. 警察や法執行機関への報告
    • ランサムウェアの要求に応じず、法的措置を講じる。
  5. ランサムウェア復号ツールの利用
    • セキュリティベンダーが提供する復号ツールを試す。

8. ランサムウェア攻撃の傾向と未来

  1. ターゲットの多様化
    • 個人ユーザーだけでなく、企業や政府機関、医療機関が主要ターゲット。
  2. 二重脅迫の増加
    • 暗号化とデータ公開の脅しを組み合わせた攻撃が増加。
  3. サプライチェーン攻撃
    • ソフトウェアベンダーやサービスプロバイダーを通じた感染拡大。
  4. RaaS(Ransomware as a Service)
    • 攻撃がサービス化され、初心者でもランサムウェアを使用可能。
  5. 暗号通貨の利用
    • 追跡されにくい暗号通貨の普及により攻撃者が利便性を得る。

9. ランサムウェアとバックアップの重要性

ランサムウェア対策においてバックアップは最も効果的な手段の一つです。
ただし、攻撃者がバックアップを狙うケースもあるため、以下を考慮する必要があります:

  1. オフサイトバックアップ
    • ネットワークから切り離されたバックアップを保持。
  2. バックアップの暗号化
    • 攻撃者にデータを悪用されないよう保護。
  3. 復元テスト
    • 定期的にバックアップからの復元が可能であることを確認。

10. まとめ

ランサムウェアは、個人と組織の両方に深刻な脅威をもたらすサイバー攻撃手法です。
適切な予防策(セキュリティソフトの導入、バックアップの確立、従業員教育)と迅速な対応(システムの隔離、専門家への相談)が、被害を最小限に抑える鍵となります。

特に、サイバーセキュリティの重要性が増す現代社会において、ランサムウェアに対する意識と防御力の向上は不可欠です。

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